介護関連の資格を取得しよう!

■資格いろいろ

(1)運動系
★健康運動指導士
=どんな資格=
厚生大臣認定資格。生活習慣病の予防や、健康増進・維持を目的とした個人向け運動メニューの作成や実施を行うことのできる資格。

=どんな職場があるの?=
健康増進センター、保健所、市町村保健センター、民間健康増進施設(フィットネスクラブ等)、公共体育館など。

=どうやったら取れるの?=
健康運動指導士の資格を取るには、健康運動指導士養成講習会を受講し、健康運動指導士認定試験に合格した上で、健康運動指導士台帳に登録。

=受講資格=
1、4年制体育系大学(教育学部体育系学科含む)及び医学部保健学科の卒業者(卒業見込者を含む)。
2、1に掲げる大学以外の大学(4年制)又は体育系専修学校(1年制)の卒業者で、卒業後3年以上運動指導に従事した経験のある者
3、保健師又は管理栄養士の資格を有している者
4、栄養士、准看護師、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師又は柔道整復師の資格を有している者であって、4年制大学卒業者又は資格取得後2年以上運動指導に従事した経験のある者
5、看護師、理学療法士、作業療法士又は臨床検査技師の資格を有している者であって、4年制大学卒業者又は資格取得後1年以上運動指導に従事した経験のある者
6、体育系短期大学又は体育系専修学校(2年制)卒業者であって、卒業後2年以上運動指導に従事した経験のある者
7、健康運動実践指導者の称号を有する者で、称号取得後1年以上運動指導に従事した経験のある者
8、5年以上運動指導に従事した経験のある者

=詳細情報=
【健康ネット】
http://www.health-net.or.jp/undoshidosha/menu01/menu01_1.html


(2)機能回復系
★理学療法士(PT)
=どんな資格=
国家資格。理学療法士(PT)とは、病気や外傷などによって身体に障害が生じた人の基本的動作能力の回復を図るため、運動療法や物理療法などの治療を施すリハビリテーション医療の専門家。

=どんな職場があるの?=
病院等の医療現場から老人保健施設、養護学校、行政や保健所など

=どうやったら取れるの?=
健康運動指導士の資格を取るには、健康運動指導士養成講習会を受講し、健康運動指導士認定試験に合格した上で、健康運動指導士台帳に登録。


★作業療法士(OT)
=どんな資格=
国家資格。身体または精神に障害のある者、またはそれが予測されるものに対してその主体的な活動の獲得をはかるため、諸機能の回復・維持および開発を促す作業活動を用いて行う治療・指導・援助を行うこと(社)日本作業療法士協会・定義

=どんな職場があるの?=
病院(身体障害系、精神障害系)、介護老人保健施設

=どうやったら取れるの?=
作業療法士になるためには国家試験を合格し、資格を取得しなければなりません。またこの試験を受けるためには、専門の養成校に入学する必要があります

=詳細情報=
(社)日本作業療法士協会http://www.jaot.or.jp/


(3)介護関連系
★ホームヘルパー
=どんな資格=
厚生省によって定められたホームヘルパー養成研修を受講して取得する資格。カリキュラムは1級から3級までの3課程があります。

=どんな仕事があるの?=
主な仕事は下記3つ。身体介助:食事の介助、排泄の介助、衣類の着脱、入浴の介助、通院・デイサービスへの付き添い、体位交換、リハビリの介助、健康チェックなど。
家事援助:症状に合わせた食事の準備、洗濯、衣類の繕い、掃除・整理整頓、買い物など。
相談助言:生活や介護、居住環境などについての相談、精神面のケアなど。

=どんな職場があるの?=
利用者の家庭に訪問し、サービスを提供する事業者

=どうやったら取れるの?=
厚生省によって定められたホームヘルパー養成研修を受講します。3級:入門編です。研修時間は50時間。2級:ホームヘルプサービスの基本の習得が目的で、ホームヘルパーとして働くためには、最低限必要な研修です。研修時間は130時間。1級:チーム運営方式の主任ヘルパーなど、中心的なヘルパーとして働く人を対象にしています。原則として、2級課程を修了後、1年以上のホームヘルパーとしての活動実績があることが望ましいとされています。研修時間は230時間。

=詳細情報=
ホームヘルパー井戸端会議
http://homehelp.s53.xrea.com/toranoana/whatis.htm

(4)事務系
★介護事務管理士
=どんな資格=
介護分野での事務を専門に行う専門家。技能認定振興協会が主催する介護事務管理士技能認定試験に合格すると資格を取得できる

=どんな職場があるの?=
現在全国に20万を超えると言われる介護福祉関連の事業所や施設

=どうやったら取れるの?=
(学科試験と実技試験)
学科試験:法規(介護保険制度、介護報酬の請求についての知識)、介護請求事務(介護給付費単位数の算定、介護給付費明細書の作成)、介護用語
実技試験:介護給付明細書の作成に必要な知識

=詳細情報=
技能認定振興協会http://www.ginou.co.jp/outline/outline02.asp

(5)その他
★福祉住環境コーディネーター
=どんな資格=
東京商工会議所が主催する資格。バリアフリーを生活の場である住環境から変えていくことを提案し、高齢者や障害者に対して住みやすい住環境を提案するアドバイザー。

=どんな仕事があるの?=
・介護保険制度下での住宅改修に係わるケアマネジャーとの連携・バリアフリー住宅への新築、建て替え、リフォームにおけるコーディネート
・祉用具、介護用品から家具までの選択と利用法のアドバイス
・福祉施策、福祉・保険サービスなどの情報提供

=どうやったら取れるの?=
(学科試験:マークシート方式)
3級:福祉と住環境の関連分野の基礎的な知識についての理解度を確認します。2級:3級で得た福祉と住環境の知識を実務に活かすために、より幅広く確実な知識を身につけます。また、各専門職と連携して具体的な解決策を提案できる能力を求めます。1級:3級・2級で得た知識をもとに、新築や住宅改修の具体的なプランニングができ、さらに安全で快適なまちづくりへの参画など、幅広い活動ができる能力を求めます。

=詳細情報=
福祉住環境コーディネーター協会http://www.fjc21.org/

★福祉用具専門相談員
=どんな資格=
介護福祉や医療に関する幅広い専門知識を身に付けた、福祉用具のプロフェッショナルアドバイザー。要介護者や障害者に福祉用具を貸し出したり販売をするときに、お客様との密なコミュニケーションを基に、ニーズに合った福祉用具の選び方や、使い方を適切にアドバイスをします。

=どんな仕事があるの?=
・介護保険制度においては、福祉用具貸与が保険給付の対象となっており、指定居宅サービスとしての福祉用具の貸与事業を行う際に、各事業所に必ず2名以上配置させなければならないとされています。

=どうやったら取れるの?=
福祉用具専門相談員になるには、試験といったものは無く、厚生労働大臣が指定した「福祉用具専門相談指定講習会」において講義と実習を全40時間受講すればよいとされています。

=詳細情報=
ふくしネットワークいばらきhttp://www.ibaraki-welfare.or.jp/09qa/qa_yougu.html


■取得に向けての講座選び■
・どんな講座があるか(講座内容・日程・費用etc)⇒各スクールの紹介

● 生涯学習のユーキャン
http://www.allsikaku.com/ucan/index.html

● ヒューマンアカデミー
http://www.allsikaku.com/school/human.html

● コムスンケアカレッジ
http://www.comsn.co.jp/college/index.html

● ニチイ学館医療・福祉のまなびネット
http://www.e-nichii.net/?banner_id=ggltop

● ケイコとマナブネット
http://www.keikotomanabu.net/

● ベネッセ
http://www.benesse.co.jp/kaigo/

● 日本医療事務協会
http://www.ijinet.com/course/school/kaigo/


★講座を選ぶポイント
1、学費:厚生労働省管轄の教育訓練給付金制度を調べよう!
http://www.mhlw.go.jp/kyujin/kyoiku/index.html
あなたに申請資格があれば、規定をクリアすれば教育訓練経費の最大40%(上限20万円)の還付金が支給されます。できれば最大限に利用したい制度!

2、立地:数ヶ月通うことになるかもしれない資格取得です。通学しにくい立地は避けたいところ。平日・休日・近隣への立ち寄り頻度など、いろいろな方面から通学のしやすさを考えましょう!

3、授業内容:複数での授業形式から少数制授業など、スクールによって授業スタイルは変わります。補修制度や追加授業など授業内容をよく確認しましょう。不明点は迷わずスクールに確認するべし!

4、将来性:ニチイ学館やコムスンのように「介護事業」と「介護学習」を共に運営している企業がある。当然、卒業時の就職活動・転職活動は効率よく行うことができるから安心です!

*資格取得の注意点
無事資格取得ができた時によく誤解してしまうのが、資格取得の達成感に浸ってしまうことです。
つまり、いつのまにか資格を取ることが目的となってしまい、「介護予防に関連する仕事で社会貢献する」といった本来の目的を見失ってしまう人が多いということです。資格取得はあなたが介護予防の世界の入り口にようやく立てたということを意味しています。そこからの自分の目的を見失わずにその方向に進んでいくことが大事なのであります。「そんなことは分かっているよっ!」と仰られる方は多いのですが、多くの方が陥る可能性があることですので、充分に理解してことに及んで頂きたいと思います。折角の資格取得が有効に活用できなくなりますから。「目的と手段」を勘違いしないように心して取り掛かりましょう!

(文責:太井彦治:介護関係の仕事に従事。執筆・取材も受けています。)


今から始める介護予防の仕事!のトップページ